Vol.4 事が起こったすこし後
会社での発作が起きたその週は木曜、金曜とお休みをいただきました。
というより、
”いいから、休め”
という温かい言葉を上司からいただいたので、お言葉に甘えて休んだのでした。
土日を含めた4日間。体を休めるには十分な時間でしたが、精神的なダメージから回復するには時間が足りていませんでした。休みの間、月曜からちゃんと会社に行けるかどうか、そのことばかり頭に浮かびます。精神をリラックスさせる術を、私はまだ知りませんでした。
翌週の月曜から私は会社に行きました。
朝の通勤時。頭がぼーっとして重たく、倒れそうなくらいクラクラします。
いや、でも行かなくてはいけない。何せ先週は2日も余計に休んでしまったのだ。これ以上休むわけにはいかない。
会社に行くと、職場の皆さんから口々に「大丈夫?無理しないでね。」という声をかけて頂きました。皆さん、とっても暖かい。感謝しつつもこの状態ではいけない、とい気持ちを強く持ちました。
「もう、大丈夫です」
そう答えました。
なんとか、午前中の作業をこなし、(まさにこなした、という表現が似つかわしいと思います)午後も遅い時間になっていきます。午後4時を過ぎてから、不穏な感覚を覚えてきました。
そう。また、息苦しい感じがしてきたのです。
「まさか。またこの間のように。。。
。。。周りの人に迷惑をかけてしまうのでは・・・」
頭の中で考え出すと、ぐるぐる回って、止まらなくなりました。
どんどん息苦しさが増していきます。
・・・また救急車だけは避けたい。
私は上司に具合が悪いことを告げ、早退することにしました。
上司はもちろん、先週の私を見ていますので、すぐに帰っていいよといってくれました。
私の部署はビルの6階にありました。普段はエレベーターを使いますが、その日は使えませんでした。使う勇気がありませんでした。息が出来なくなりそうだったのです。
結局、階段で1階まで降りました。ふらふらしながら最寄りの地下鉄の駅までは着きました。
でも、そこからすぐには帰ることができなかったのです。