Vol.2 事の始まり
事の始まりは、何のことはない、いつも通り仕事をしていたある日の夕方に起きました。
当時、私は東京の●区に住んでいました。
一浪して大学をでて、人並みに就職活動をして入社した都心の会社で、社会人2年目を迎えていました。
多くの若手社員がそうであったように、私は配属された部署の中で、毎日忙しく過ごしていて、終電まで残業する日々を送っていました。
ただ、つらいとか、嫌だという意識はなく、当たり前のように仕事をしていました。
仕事をするのは当たり前だし、うまくできないのだから、遅くまでかかっても仕方がない。くそ真面目な性格も手伝って、何の疑問ももたずに毎日過ごしていました。
そんなある日。確か週の半ばの水曜日の夕方だったと思います。
自分の席で仕事をしていたのですが、何の前触れもなく、突然、息が苦しくなってきました。
「あれ?おかしいな」
私は誰にも告げず、席を立って休憩室へ行きました。休憩室の椅子にすわってみますが、息苦しさは全然解消されません。それどころか、どんどん増してきます。
「まずい。」
「まずい。」
「どうしよう。」
「どうしよう。」
「どうしよう。」
ほんの1,2分のうちにどんどん、息苦しさが増してきて座っていられなくなりました。
「だめだ。だめだ。このままだと死んでしまいそうだ。」
「いや、死んでしまう。死んでしまう。。。。。」
もう、パニック状態です。
休憩室には周りに誰もいなかったので、必死の思いで自分の席までもどってきました。
そこで、、、倒れました。