Vol. 7 受診したすぐ後の日常

神経内科を受診して、薬を服用するようになっても、症状は改善されませんでした。

 

それでも、仕事に行くのをやめようとは思いませんでした。いや、行くのをやめたら一生行けなくなるのではないか、外に出ることができなくなるのではないか、という恐怖でやめることができませんでした。

 

朝は何とか出勤して、日中何とかやり過ごしても、帰宅途中にはきまって息苦しくなります。途中下車せずに、まっすぐ自宅まで帰ることができるのは稀でした。

 

日中はなるべく周囲に悟られないように平然と過ごしていたので、周りから見てどの程度自分が調子悪く見えていたのかはわかりませんでした。できないことをできない、と言うのが怖くて、本当は死ぬほど嫌な新幹線や飛行機での出張も歯を食いしばって行きました。

 

同じ本部に同期のメンバーが結構いて、飲み会がよく設定されました。そういうのは、参加するのが当たり前と思っていたので、いつも出席で返事をするのですが、当日体調が悪くドタキャンしたり、参加しても1時間足らずで帰ったりしていました。

 

まもなく、同期の間では、あいつは付き合いの悪い奴だ、という評価が下されました。悔しいけど、どうしようもない、そんな日が数年続きました。

 

私の症状が出るケースははっきりしていて、

1.会社から帰る途中など夕方から夜の時間

2.電車、自動車などの乗り物の中など

3.長時間、降りれない場合

 

でした。ずっと後にわかることになるのですが、これらは典型的なパニック障害広場恐怖症の症状です。当時はそんな知識もなく、理由はわからないけど、こんな時に調子が急降下することだけわかっていました。

 

それから、週明けや休み明けの初日は症状がひどい。頭がぐわんぐわんして、すぐに倒れそうになっていました。

 

受診してから半年~1年くらいたったとき、受診当初よりひどく状態が悪くなった時がありました。その時に医師が私に下した処置は「薬の量を倍にしましょう」でした。

 

あまりにも、雑ではないかと不審に思い始め、他の病院を探し始めました。

 

それから少したって、私は大学病院に通うことをやめ、家から30分程度の場所にある精神科の病院にかえることにしました。

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