Vol.21 わたしの発作と予期不安
初めてカウンセリングを受け始めて、自分の内面について考えることを始めたわたし。
過去数回にわたって小学生から大学生まで振り返ってきました。
ただ、こんな風に冷静に振り返ることが出来たのは、症状が良くなってきたからです。
症状が良くない時にはそんな元気はでません。
最初に過呼吸の発作がでたときには、職場ということもあって、相当パニくりました。
もう、どうにもならない。
ああ、人間、死ぬってこういうことなんだな。
どうにもならないってのは、どうやっても普通の状態に戻らないってことです。
なので、死んでしまうのではないか、って思うのです。
意識ははっきりしていて普通なのに、呼吸も動悸も半端なくはげしくなって収まる気配がない。
周囲からは、
「そんな大げさな。そんなんで死ぬわけないでしょ」
と言われますが、本人にはそんな風には感じられません。おおマジで死んでしまうかもしれないと思うわけです。
何度もそうした大きな発作がありましたが、私を大いに苦しめたのは、いわゆる予期不安というものでした。
これが、タチが悪い。
人の頭ってとても良くできていて、自分が想像する悪いパターンを、それはもう、ありありと具体的に考えることが出来ちゃうんです。なので、まだ何も起きていないのに、これから行動する先をリアルに体が感じてしまって、どんどん悪い方に進んでいきます。
頭で考えても体がそんなに敏感に反応するわけがないと思う方もいらっしゃるでしょう。
そんなことないんです。
ヒトの身体って感情で動いているんです。
考えたことはそのまま身体に現れます。
これから、電車に乗ってどこそこまで行く。そう考えただけで発作が起こるようになるのです。そうして、どんどん行動ができなくなると、マイナスの経験が積み重なっていくことになります。
結果、どこに行くにも、何をするにも発作が起きそうで具合が悪くなるんです。
この負のサイクルはほんとにタチが悪くて。
ほとほと疲れました。
私の場合、ダメなのが
1.交通手段(電車・車・バス・飛行機)の移動中、特にちょっとした時間、降りられなくなる場合
2.時間は夕方から夜にかけて
3.休み明け、例えば土日休んだ後の月曜とか、夏休み明けの初日とか
4.ビルの高いところ、高いフロアに行くまでのエレベーターの中
でした。
あれ?
ほとんど生活できなくね?
そう思われた皆さん。
そうなんです。
普通に生きていくのが偉い大変なんです。
なんで、普通に会社に行って帰ってくるだけで体も心もへとへとです。
プライベートが充実している人って素晴らしいよね!!!
何言ってるんでしょう。プライベートなんてないんです。
家帰ったら休息しかないんです。
そうしなきゃ、明日会社に行けないんだから。
世の中の人が普通に言っているような生活が私にはできない。
もう一生できないんだろう。
そう思って過ごしていました。